このページでは「屋根のカバー工法とは?カバー工法について徹底解説!」をご紹介しています。
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屋根のカバー工法とはどんな工事?
屋根カバー工法とは、「既存のコロニアル(スレート瓦・カラーベスト)屋根の上から、新たに軽量な金属屋根でカバー(重ね張り)する」工法です。
簡単に言うと、既存の屋根材に上から新しく金属屋根を重ねて補強する、というイメージになります。
カバー工法は最近の新築住宅でよく使用されており、初期費用が比較的安く済むため、人気の屋根修理の施工方法の一つとなっています。
葺き替え工事や葺き直し工事は一旦屋根を解体しますが、その際古い建物の場合は建材にアスベストが使用されている場合があります。
アスベストを撤去処分するには高額な費用が発生しますが、カバー工法では既存屋根を解体することが無いので、アスベストの撤去処分費用が発生しないのも大きなポイントです。
また、既存屋根材と新しい屋根材で屋根が二重構造となり、遮音性や断熱性の向上も期待されます。
ここまでお読みになると、「初期費用が安い」「屋根が補強される」「遮音性や断熱性が向上する」とメリットばかりですが、もちろんデメリットもあります。
まず、既存屋根はそのまま利用するので、屋根の劣化が進んでいる場合には施工ができません。
正確に言うなら、施工自体は可能ですが、痛んでいる屋根の上に新しく屋根材を重ね張りしてもリフォーム効果が薄くなるということです。
この場合はカバー工法ではなく葺き替えを選択し、防水シートや野地板など屋根自体を修繕・新調してあげる必要があるでしょう。
また、軽量な屋根材で重ね張りするとはいえ、屋根が二重構造になるのでどうしても屋根全体の重量が増してしまいます。
そのため、建物全体の重心が上がってしまい、地震の際の揺れを大きく受けてしまいます。
耐震性を気にされる方には、カバー工法ではなく全く別の屋根材に替えることができる葺き替え工事がおすすめです。
そして、過去にカバー工法を施工したことがある屋根には、その上からカバー工法をすることはできません。
カバー工法の上からさらにカバー工法を行えば屋根が三重構造となってしまうからです。
このようにメリットもデメリットも両方ありますが、条件さえ満たせば初期費用も安価で非常に効果的な屋根リフォームの工法となります。
まずは屋根修理業者に屋根診断を依頼し、ご自宅の屋根がカバー工法が施工可能かどうかチェックしてもらいましょう。
カバー工法のメリット・デメリット一覧
屋根カバー工法のメリット一覧
・既存屋根はそのまま利用し廃材が発生しないので、解体工事費と廃材処理費の両方が節約できる
・アスベストが含まれた屋根の撤去費用費は高額になるが、カバー工法は既存屋根を撤去しないのでその分費用を浮かせることができる
・葺き替え工事・葺き直し工事と比較して工期が短い
・既存屋根材と新しい屋根材で屋根が2重構造になるので、遮音性・断熱性の向上が期待できる
屋根カバー工法のデメリット一覧
・屋根の現在の状況・劣化具合によっては施工自体ができないことがある
・屋根が二重構造になるので耐震性は下がる
・カバー工法で取り付けた屋根材はいずれ撤去しなくてはいけない
・過去にカバー工法を施工したことがある屋根には、その上からカバー工法をすることはできない
カバー工法にすると太陽光発電が付けられない?
カバー工法を行った後に屋根に太陽光発電を取り付けるのは避けましょう。
なぜなら、カバー工法はいずれ外さなくてはいけないものだからです。
太陽光発電は屋根に直接付ける必要があるため、いずれ屋根材を外すことになるカバー工法とは目的が相反します。
太陽光発電を設置する予定のある方は、カバー工法ではなく葺き替え工事を行うようにしましょう。